助成金・補助金について

助成金とは

助成金という言葉をお聞きになったことがありますか?

厚生労働省の助成金は、労働保険料(労災保険や雇用保険)の中で、雇用保険料の一部を財源とし、国の方針(雇用の創出や安定など)を実現させるために主に事業主に支給されるものです。

助成金は色々な場面で国から支給されます。

  • 会社を創業した場合
  • 高年齢者を雇用した場合
  • 新たな雇い入れをした場合
  • 育児介護の従業員を雇っている場合
  • 従業員の能力開発を行った場合など

企業は雇用保険料として毎月の賃金の1.55%を収めています(一般の事業の場合)。このうち労働者が失業したときに受ける給付等のための費用として、事業主と被保険者がそれぞれ0.6%ずつを負担します。残りの0.35%は雇用保険ニ事業のための費用として事業主が全額負担しています。この二事業分の保険料が補助金・助成金のための原資として使われています。
したがって、助成金として受けるお金は、そもそも事業主が雇用保険ニ事業率として全額負担している保険料が原資となっているのです。 助成金は条件さえ合えばもらうことができるお金です。しかし下の理由から助成金を申請していない会社が多いのが現状です。

・あまり知らないもしくは全然知らない・申請するには手続きが複雑すぎて難しい・専門的知識を持った社労士がいない・どんな助成金に該当するのかわからない→助成金を申請しない会社が多い

また、助成金は雑収入です。 受給金額はそのまま “利益” となります。つまり、例えば100万円の助成金を受給した企業の経常利益率が2%だったとすると、この助成金の受給額は約5千万円の売上に相当することになります。

助成金は申請しなければもらうことができません。助成金のもらい忘れがないように早めに準備することが必要です。

助成金のメリット

返済の義務がありません。

公的融資と違い返済義務がないため、リスクを背負うことなく経営に必要な資金が得られ、社員教育や研究開発などの事業を推進することができます。

信用度が高まります。

助成金の審査を通過すると言うことは、国の審査に通過したということであり、対外的な信用度が高まります。他の助成金制度の審査のみならず、公的融資制度を利用する際にも有利になることがあります。

会社を見直す良い機会に

助成金を申請する際に、資金の使途や事業の方向性等の様々な書類を作成するので、あらためて会社の現状を把握したり、見直したり、よりよい事業計画を確立することができます。

 助成金受給の必要最低条件

雇用保険制度に加入されていますか?

この助成金制度は、厚生労働省の管轄のものがほとんどです。 ですから雇用保険制度の加入がお済みでない事業所は、助成金の対象になるのは、難しいのが現状です。従業員が一人でも、加入の手続きが必要です。

帳簿類は完備されていますか?

助成金を受給するためには、労務管理をきちんとしていることが特に必要となります。 労働者名簿・出勤簿や賃金台帳を整備することや就業規則を制定することが重要です。労務管理ができていることこそ、助成金を支給するにふさわしい会社と認められるといっても過言ではありません。

従業員を解雇したことは、ありませんか?

従業員を解雇したり、退職することを勧めたりすると、その従業員が助成金の対象になるかならないかにかかわらず、助成金の申請ができなくなったり、受け取った助成金を返還しなければならない場合もあります。注意しましよう。

労働保険料の滞納はありませんか?

事業を既に始め、従業員を雇い入れていても、労働保険(雇用保険・労災保険)料を2年以上支払っていない場合は、申請することはできません。

専門家を活用しましょう

助成金の申請には、多くの労力と時間が必要です。 専門用語が出てきたり、日付に関わるややこしい表現なども数々あります。それを理解したり、書類を揃えたりと事業主にとっては、かなりの負担となります。

それなら、手数料を支払ってアウトソーシング(外部委託)し、自分は、事業主としての仕事に時間を割くことの方が効率がよいのではないでしょうか。

こんなとき助成金がもらえます。

事業を始めるとき、創業支援

創業・開業支援の助成金 助成金の名称
5年以上勤務のサラリーマンやOLの方が
創業する場合の助成金
受給資格者創業支援助成金
最高額150万円
45歳以上が3名以上で
共同で事業を創設する場合の助成金
高年齢者等共同就業機会創出助成金
最高額500万円
会社設立、創業、開業し、
会社のメインとなる人材や、幹部候補生を
雇い入れる場合の助成金
中小企業基盤人材確保助成金
最高額700万円
介護事業を始めたい 介護基盤人材確保助成金
最高額210万円

定年制度を延長

創業・開業支援の助成金 助成金の名称
65歳以上への定年引上げ又は
定年の定めの廃止を導入した場合
中小企業定年引上げ等奨励金

従業員の能力アップ

人材育成の助成金 助成金の名称
従業員に研修や職業訓練等を
受講させるときの助成金
キャリア形成促進助成金
建設労働者を能力支援 建設教育訓練助成金

求人をする

新たな雇い入れを支援する助成金 助成金の名称
3ヵ月の試行期間を決めてから正規雇用する
(35歳未満の若年者等)
試行雇用奨励金(トライアル助成金)
25歳以上35歳未満の不安定就労の期間
(3年間)が長い若年者を採用する場合
若年者雇用促進特別奨励金
トライアル雇用対象者に一定の教育制度や
実習制度を整備した場合
雇用支援制度導入奨励金
母子家庭の母や60歳以上等
一定の者を採用する場合
特定求職者雇用開発助成金

合同会社設立大阪支援センターが支援可能な助成金

対象事業・人 助成金の名称
パートタイマーが多い企業様 育児休業取得促進等助成金
少子化、高齢化社会への取り組みをする 中小企業子育て支援助成金
一定の障害者を雇用されている企業様 両立支援レベルアップ助成金
一時的な経営難から救済 中小企業人材能力発揮奨励金
パートタイマーが多い企業様 短時間労働者均衡待遇推進等助成金

その他創業・開業時の支援制度

  • 新分野進出等企業支援補助事業
  • 事業所向けサービス業等推進事業(事業所向けサービス業補助
  • 新連携対策補助金
  • 中小企業新事業活動促進法
  • 雇用調整金
  • 若年者等正規雇用化特別奨励金

助成金Q&A

 

Q 当社は従業員は5人です。就業規則はありません。10人未満の会社は監督署に就業規則の届出義務がないようですが、就業規則は作らなければならないでしょうか。

A 10人未満の従業員では、就業規則を監督署に届け出る義務はありません。
でも、作らなくてもよいということではありません。
作って届けていた方が、いいと思います。なぜなら、会社の憲法ともいうべき就業規則がないと労使間のトラブルが起きたときに、そのよりどころがないと会社と従業員の間の信頼関係が損なわれる危険性があるからです。
また、助成金のなかには、就業規則の存在が必要不可欠なものもあるからです。

Q 採用した人を対象に助成金の申請を行いましたが、半年で辞めてしまいました。支給された助成金は返還が必要ですか。

A 自己都合で退職した場合は、多くの場合、返還する必要はありません。

Q 最近、勤務態度のよくない社員を解雇しました。助成金の申請はできますか。

A 助成金によって違いますが、人を雇い入れたときに支給される助成金は会社都合の退職勧奨や解雇では、受け取ることができません。雇い入れに助成金を出すのに、会社が解雇をしているとなると助成金の趣旨に合わなくなるためと考えられます。
助成金は、雇用保険の財源から支給されるものなので、社員の解雇はされないほうが無難と思われます。

Q 助成金をもらうためには、新しく設備投資や人の新たな雇用をする必要がありますか?

A 雇用保険の一部から出るのが助成金なので、会社に設備投資をしたり、人を雇い入れたりするなど国の施策に沿ったことが必要になってきます。ですから、設備投資や人の雇い入れが必要不可欠なことがほとんどです。もし、そういうことが会社で必要なときは、助成金の該当する条件にあてはまるかどうかを確認してみるといいと思います。

合同会社設立大阪支援センターでは、事業計画、資金調達(公的融資)、助成金と総合的にアドバイスが可能ですので、開業・創業・独立前にご相談ください。

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